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  • 天使の食べものを求めて―拒食症へのラカン的アプローチ

天使の食べものを求めて―拒食症へのラカン的アプローチ

四六判 / 430頁 / 2012年
【著者】 GINETTE RAIMBAULT (ジネット・ランボー)
    CAROLINE ELIACHEFF (キャロリーヌ・エリアシェフ)
【監修】 加藤 敏
【監訳】 向井雅明
【訳】  佐藤鋭二
【解説】 松本卓也

商品コード: ISBN978-4-89590-421-6

本体価格:3,400 円

定価: 3,740 (税込)

商品情報

内容紹介

 拒食女性たちを、病的なほどに痩せなければならないという衝動に駆りたてる力とは何なのだろうか? 彼女たちの目的は何なのか? また彼女たちは、どのような星座のもとに、いや、どのような家族神話の中にこうして囚われているのだろうか?
 拒食女性は、社会秩序から逃れられない症状を提示しながら、私たちに根本的な問いを投げかけている。「自分は誰? 私の場所はどこ?」と。彼女は、自分が症状を自由にするどころか、症状の中で身動きできない状態であると否応なく意識するとき、初めてこれらの問いを発することができる。
 本書では、程度は異なるがいずれも伝説的な4人の人物(オーストリア皇妃シシィ、ソフォクレスが描いたアンティゴネー、哲学者シモーヌ・ヴェイユ、シエナの聖カテリーナ)について語ることによって、この拒食症とは何かの糸口を探っていく。
 4女性のうち3人は、彼女たちの症状がまだ精神医学的に分類されていなかった時代の人物である。神経性食欲不振症が認知されてからまだ1世紀しかたっていないのだ。「精神的」疾患というレッテルはショックを与える。しかしさまざまな時代、国、階層を通してみると、拒食症というこの存在様式が時代や場所にかかわらずに出現していることがわかる。
 彼女たち一人ひとりは自分の肉体を賭けて、懸命に自分自身の真実を述べようと試みた。ある大義のために犠牲を払うほどの彼女たちの戦闘的な態度は、現代の拒食女性たちの態度に匹敵する。

目次

序文
  翻訳者からの提案
     
第1章 拒食症の神話
  拒食症―1世紀前からの病気、あるいは20世紀の病気?―
  拒食症の分離から、拒食症者の隔離へ
  理解することへの情熱/精神分析と医学の間での拒食症
  人文科学と社会科学の間での拒食症
  説明することへの情熱
  治すことへの情熱
     
第2章 拒食の女帝、シシィ
  幼年期から結婚まで
  金の鳥かご
  殺された女、殺す女
  身体の崇拝
  シシィと彼女の大義:ハンガリー
  死、ついにやってきた死
     
第3章 アンティゴネーの選択
  オイディプス王
  コロノスのオイディプス
  アンティゴネー
  家族の秘密
  犠牲と墓
     
第4章 シモーヌ・ヴェイユ
  「私たちはお腹が空いて死にそうなのに、両親は私たちが飢え死にするまで放っておくの」
  「10歳の私はボルシェヴィキだった」
  ル・ピュイの赤い聖処女
  「いったい、おまえの苦しみは何なのだ?」
  「おはよう、ワンちゃん」
  「私は自分の誕生を見ませんでした。しかし自分の死はぜひ見たいと思うのです」
  「無を欲望しなければならない」
  この恐ろしい虚言
  「不幸の主な効果は、魂に『なぜだ?』と叫ばせることである」
  『神を待ちのぞむ』から『ゴドーを待ちながら』へ
  「正しくあるためには、裸で死んでいなければならない」
     
第5章 シエナの聖カテリーナ 教会博士
  聖女の人生
  聖女の政治
  天使の食べもの
     
エピローグ
     
解説 
  拒食症とは何か / 松本卓也
    拒食症という「思想」
    精神分析(対象関係論)からみた拒食症――クラインとウィニコット
    欲望としての拒食症
    アンチ・マーケティング―あるいは、精神分析の倫理
    拒食症者の家族神話
     

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